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2010年07月11日
熟成豚肉の試食

左がバラ肉のスーチカー(沖縄風塩漬け)
スーチカーは、イタリアンで言うパンチェッタに近いものですが、全然違います。だって、沖縄において、沖縄の塩を使用して、沖縄の人達が食べてるから←ちょっと無理やり差別化
イタリアンとオキナワン。全然違うけど、実は食の起源が一緒なのでは?と思うほど、食材に対する考え方や調理方法が似ている。イタリアン好きはオキナワンも気に入って頂けると思う。豚の食べ方は、生ハムのあるラテン系の国などが突出している。
沖縄もラテン系の乗りだから、豚の食べ方も世界レベル←無理やりこじ付け
普通の豚でやってもスーチカーはそれなりに美味しい。
良い豚で作るともっと美味しい。というか、旨みの幅や香りが比較にならない。
やったことないが、たぶん塩にもこだわれば更に味わいが増すだろう。
家畜の肉は、早熟より完熟が勝る。
野菜も同じ事が言えるが、人工的な管理方法を使用して早熟させると、形は同じでも繊維的にやわな産物に仕上がる。人工的な光や肥料などで作ったレタスの品持ちが悪く冷蔵庫でドロっと溶けた経験をされている方も多いだろう。
それと同じように早熟豚は、身が柔らかいから食べやすい。でも、腐敗するのも早いし、熟成させた時に、酵素の餌となるタンパク質などの成分が少ないからアミノ分解が少なく、旨みが出てこない。肉に閉じ込められているタンパク質をアミノ分解することが熟成とするのなら、タンパク質のクオリティーの高さ次第で肉熟成の完成度が左右される。
あの有名なイベリコ豚の生ハムは、どう育てられた豚か?しっかり吟味し、製造される。普通の豚肉では出てこない味わいは2年前後の放牧飼育を通して出てくるものだと考えている。
ただし、普通のやり方で2年も飼育したら、通常の4倍の期間と飼料代がかかってしまう。それでサイズも4倍になってくれれば良いけど、最初の6ヶ月で120kg近くに到達したら、増体スピードはどんどん落ちてきて、せいぜい180kg前後になるぐらい。でも、増体だけに惑わされてはいけないと思う。本物の美味しい豚は、6ヶ月以降に味の深みや濃くとして乗ってくるものだと信じている。
ただし、その旨さをちゃんと引き出すのは、しっかりとした”熟成”プログラム。
同じ豚から取った肉だからと言って、バラもロースもモモも肩も全て同じ熟成期間を要するとは限らない。肉により溜め込んでいる養分の質が全然違うし、油の質も違う。ラードに独特の香りが入るものもあれば、ただのラードという部位もある。タンパク質を元とするアミノ酸組成が違ったり、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸のバランス、その他血液を介して循環する鉄類などのミネラル類の蓄積度によって、全く別物と化す。
ご飯は口の中でくちゃくちゃ噛んでいたら少しずつ甘みを感じるようになる。
噛んでいると、口の中の酵素が炭水化物を糖に分解するのだそうだ。甘酒だって、砂糖を入れないのに、麹菌の働きで糖化され、すごく甘くなるのも同じような理屈だ。
つまり、炭水化物もタンパク質も無味無臭であり、それを如何に効率よく糖化或いはアミノ分解するかが腕の見せ所。これを、”ポンテベッキオ”さんのような限られた料理人達が毎日仕入れてくる材料をにらめっこしながら考えているのだと思う。
ただし、最近旨みや甘みに関して、世界が簡単に騙されるようになった。
偶然にも?同じ会社”味の素”さんに。人工甘味料のアスパルテームと人工グルタミンの味の素。どちらも、僕の体調を瞬時に壊す恐ろしい添加物。別にこの会社が嫌いっていうわけじゃない。だけど、実害が出てるから、同じように苦しんでいる人に伝えたかった。
上の添加物の入った商品を口に入れたら、お腹がゴロゴロしてなかなか治まらないとか、頭痛が続くとか、そういう症状があったら、一度そういうものを辞めてみるといい。体から排出されるのはかなり時間がかかるけど、たぶん昔の無知な自分を恥じると思う。
何よりもそういうものを使用している料理人は気をつけないといけない。危険物と証明されていないだけで、安全性が証明されたわけじゃない。こういうことを言っているのは僕だけじゃないことから、一考の余地があるのでは?
ちなみに大手のハンバーガーショップはかなり使用しているし、フライドポテトの塩は塩だけじゃない。塩に味の素を混ぜてパウダー加工しているのだ。だから旨いでしょう!あのポテト。おうちで出せない味でしょう?あのポテト。
ということで、皆様、自然の旨みを味わいましょう。これだけ伝えるのに長くなってすみません・・・
Posted by KEIJI at 20:36│Comments(0)
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